心の雨漏り

待つことが苦手である。

誰かのことを待っているのだが、気づくと他のものに夢中になってしまい、その場を離れてしまっていることがある。

あるいは何かを待っていて、それが待てども待てどもなかなか来てくれないと、心に何かが溜まっていき、やがて外側へ雨漏りしてしまう。うわぁっと溢れるわけではなく、雨漏りである。

待てるのは30分くらいが限界だ。

遊園地や行列のできる店などに完全に向いていない。

観覧車なんかに乗った日には、「降りたい」と思った瞬間に降りられないわけで、たぶん1時間くらい待たないといけないわけで、もう気が狂って死ぬ運命しか見えない。

なので、できるだけ避けるようにしている。

だから普通に待っていられる人を尊敬している。

 

今日はお寿司屋さんへ行ってきたが、混雑していたため、名前を書いて待つことになった。

超混雑というわけではなかったため、この時点では待てると判断した。

しかし、どうやら順番が来た時に店内でしか名前が呼ばれなかったのだろう。外で待っていたために、気づいた時には順番が飛ばされてしまっていた。

 

店員さんにその旨を伝えたが、しばらく席は空きそうになく、更に大人しく約20分ほど待った。

否、外見上大人しくしていたが、内面はそうではなかった。

案内された頃にはもう心が大変な状態になっており、それが雨漏りしてしまいそうになったため、お手洗いに立つ羽目になった。

雨漏りは3滴くらいでおさまった。

鏡を見たら充血していたのでしばらくそこにいた。

 

寿司はおいしかった。

家の近所なのでまた行くと思う。ただし今度は待ちたくないのでもっと遅い時間に行くだろう。

飛ばされてしまったことに怒っていて、もう行かないぞ!という話ではないのである。

 

とにかく私は待てない。

先日外食へ行った某氏が、「注文した品を忘れられてしまった」と言って社内へ戻って来た事件を聞いた際には、もう想像しただけで心が「うぅ…」となってしまった。

心の中はどうかわからないが、その時平然としていた某氏はそれだけで尊敬に値する。

 

その感情が悲しみなのか何なのかは不明だが、とにかくダメなのだ。

そんなわけであるから、私とどこかで何かを待って、突然いなくなってしまった場合には、

「あぁどこかで雨漏りを修繕しているのだろうな」

と察していただきたい。